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失敗しないキャラデザの依頼のやり方!デザイナーに伝える必須情報と手順を解説

企業や団体のマーケティング戦略のひとつに、オリジナルキャラクターの制作があります。制作会社やデザイナーに発注するとオリジナルのキャラクターデザインを作ってもらえますが、依頼の仕方を間違えると、イメージとかけ離れたデザイン案が出来てしまったり、修正コストが高くついてしまう可能性もあります。初めて発注する人にも分かりやすいよう、キャラクターデザインの依頼に必要な情報や注意したいポイントをまとめました。

キャラクターデザインの依頼の手順

キャラクターデザインをデザイナーに依頼するに当たって、必要な情報をまとめましょう。情報を整理しておくことで、デザイナーとの打ち合わせもスムーズに進みます。

依頼内容が固まったら、デザインを依頼する制作会社やデザイナーを探して、問い合わせましょう。見積もりやデザイナーのスケジュールを確認し、予算や納期に問題が無ければデザインを依頼します。

簡単なラフ案が上がってくるので、デザインの修正が必要な場合には修正の依頼をします。デザインの方向性が決まったら、本格的にデザインの制作に入ります。最終確認をして、問題がなければ、データの納品および料金支払いとなります。

イメージ通りのデザインを作ってもらうポイント

イメージ通りのキャラクターデザインを作ってもらうためには、依頼の際にいくつかポイントがあります。フリーランスのデザイナーに依頼する場合、事前に確認しておかないと後のトラブルになることもあります。ポイントを押さえてデザインを依頼すれば、コストを抑えつつ、理想通りのキャラクターを作ってもらえるでしょう。

必要な情報をしっかり共有する

キャラクターデザインを発注する際には、デザイナーに必要な情報をしっかりと伝え、共有しておくことが大切です。予算や納期、サイズなど事務的な内容から、なんとなく頭にあるイメージやこだわりたいポイントといったデザインに関することまで、デザイナーと確認しておきたい事柄は意外に多いものです。

情報の共有がきちんと行われなかった場合、イメージと違ったデザインが上がってきて修正が増えたり、デザインを一から作り直しになったりしてしまう場合もあります。修正の工程が増えるほど金額は高くなってしまいますし、納期が短い場合には間に合わない可能性も出てきます。細かな点も面倒がらずに確認しておいてください。

料金はデザイン制作費+使用料が基本!修正料金やライセンス関係を確認

キャラクターデザインの料金は、デザインの制作にかかる費用とデザインの使用料を合算したものになります。デザイン制作にかかる費用は一律ではなく、同じデザイナーに依頼する場合でも、企画の規模や使用媒体、デザインの緻密さやデザイナーの知名度などにより、変動する場合が少なくありません。デザイン案の修正については、数回であれば無料で応じてくれるデザイナーもいれば、修正ごとに追加料金が必要なデザイナーもいるため、事前に確認しておきましょう。

また、デザイナーは完成したデザインの著作権は放棄しないことが多いです。その場合、料金には使用料が含まれていますが、同じキャラクターデザインを別の媒体に使用したい場合は二次利用となるため、別途使用料がかかります。キャラクターデザインをさまざまな媒体で長期使用する場合、権利譲渡の交渉をした方がいい場合もあります。そうしたライセンス関係は後のトラブルとなることも多いため、しっかりと確認しておきましょう。

依頼内容と相性のいいデザイナーを見つける

制作会社やデザイナーごとに、得意とするデザインのテイストがある程度決まっています。自分のイメージしているキャラクターデザインのテイストを得意とするデザイナーに依頼することで、良いデザインを上げてもらえる可能性が高くなります。テイストがまったく合わないデザインの依頼をしてしまうと、デザイナーに悪い印象を与えかねませんし、人気のデザイナーであれば仕事を受けてもらえない場合もあります。

ほとんどの制作会社やフリーランスのデザイナーは、ホームページやSNSで、過去の制作実績をポートフォリオとして公開しています。どういったデザインができるのかを確認し、依頼したい内容と相性のいいデザイナーを見つけて依頼しましょう。

キャラデザの依頼時に必要な情報

デザインイメージの他にも、デザイナーが必要とする情報はたくさんあります。キャラクター制作のための企画書を用意する会社もあります。トラブル回避や修正コスト削減にもつながるため、しっかり共有しておきましょう。

依頼主についての情報

会社名や氏名、事業内容や活動内容といった依頼主の内容を、自社のホームページURLとともに伝えましょう。自分のことを知ってもらうことは、仕事で信頼関係を築く基本です。どんな事業や活動をしている会社(人)が、どういった経緯でキャラクターデザインを必要としているかを最初に伝えることで、デザイナー側も安心して仕事を請け負うことができます。

キャラデザの使用媒体と期間

キャラクターデザインを使用する媒体によって、必要なサイズや解像度、データ形式が異なり、料金も変わってきます。キャラクターデザインをどんな媒体に、どれくらいの期間で使用するのかを最初に伝えておくのが大切です。なぜなら、1度作ったデザインのサイズ変更やデータ形式の変更は、想像以上に手間のかかる作業だからです。とくに小さなサイズを拡大したり、低解像度を高解像度に直すのはかなり難しく、場合によっては書き直しが必要となります。そうなると、追加料金がかかったり、納期が延びてしまったりする可能性も出てきます。

ポスターや看板など大きなものから、チラシや雑誌に掲載する小さなイラストまで、媒体によって大きさは様々です。WEBであれば低解像度で足りますが、印刷物であれば高解像度のデータが必要となり、適したデータ形式も違ってきます。解像度やデータ形式などが難しくて分からなければ、デザイナーに相談してみましょう。デザイナーは専門知識を持っているので、最適な提案をしてもらえるはずです。

また、デザインを使用できるのは基本的に指定した媒体のみとなり、デザイナーの許可なく勝手に別の媒体に流用することはできません。最初の段階で、使用する可能性のある媒体はできるだけ挙げておくようにしましょう。

制作内容

デザインを制作するにあたり、デザイン案は1つでいいのか、複数提案が必要か、表情の違いやポーズの違いなど、キャラクターのカット数は何点必要か、といった制作内容を伝えます。制作会社やデザイナーによって、複数案の提示が無料だったり、追加料金になったり、まとまったカット数がパッケージ料金になっている場合もあります。また、キャラクターデザインだけでなく、キャラクターの世界観(生まれや育ち、性格や特技といったキャラクターのプロフィール設定)まで依頼できるデザイン会社もあるので、必要であれば相談しましょう。

予算と納期

こちらの予算と希望納期を伝えます。予算については、ネットで相場を調べ、デザイナーのホームページの料金表などを参考に、交渉するといいでしょう。デザイナーの知名度や使用媒体にもよりますが、キャラクターデザインの相場は3万円〜10万円程度となっています。

デザイナーの人気や知名度が高くなるほどスケジュールが詰まっており、あまりに納期が短い場合は断られてしまう可能性もあります。納期については、途中で修正が入ることも見込んで、できるだけ長めに設定するようにしましょう。

目的やターゲット

依頼するキャラクターの目的やターゲットも、なるべく明確に伝えましょう。なぜなら、デザイナーは依頼者がキャラクターを使って何をしたいのか、どんな人が見てどう思ってほしいのか、といったことまで考えながら、デザインを作っていくからです。

会社のサービス内容やキャンペーン内容が、デザイン作りのヒントになる場合もあります。どんな経緯があって何のためにキャラクターデザインが必要なのか、キャラクターを見る人の性別や年齢といったペルソナまで、なるべく多くの情報をデザイナーに伝えてください。デザイナーも仕事がしやすくなり、いいデザインが上がってきます。

キャラデザの仕上がりイメージ

現時点での仕上がりイメージを伝えます。キャラクターの名前、キャラクターのモチーフとなるもの(人間や動物、植物や物の場合もある)、イメージカラー、テイストや雰囲気などを伝えるといいです。キャラクターに会社の制服を着せたいなど、譲れないこだわりがあれば、デザインのポイントとして遠慮せずに伝えるようにしてください。性格や使命など、キャラクターの世界観の設定ができている場合も、忘れずに共有しましょう。

今後の展開について

出来上がったキャラクターデザインについては、1度使って終わりという場合もありますが、企業や団体のマスコットキャラクターであれば、継続して様々な媒体に登場させていく可能性も高くなります。ホームページやチラシだけでなく、サービス内容を伝えるマンガに登場させたり、チャットスタンプを作って配布したり、自社の動画にキャラクターを登場させるなど、出来たキャラクターデザインを使ってマーケティングを進めていくこともできます。今後の展開として、継続的にキャラクターのデザイン案件を依頼できるかどうか、デザイナーに確認しておくといいでしょう。デザイナーによっては、マスコットキャラクターを使ったマーケティングや販売促進について豊富な知識や経験を持ち、相談に乗ってくれる場合もあります。

仕上がりイメージの上手な伝え方

デザイナーへの指示の中でも、慣れていないと難しいのが仕上がりイメージの伝え方です。仕上がりイメージがうまく伝わらないと、求めていたデザインと全く違ったデザインが上がってきてしまう可能性が高くなります。修正回数が増えるほどコストも嵩んでいくため、仕上がりイメージをうまく伝えることは重要です。依頼の仕方を工夫することで、頭の中にある完成イメージを上手にデザイナーに共有することができます。

細かく指定するか、デザイナーにお任せするか

仕上がりイメージについては、こちらから細かく指定してその通りに作ってもらう方法と、キャラクターの目的やペルソナなどを伝えた上でデザイナーにお任せする方法の2種類があります。

細かく指定する場合、修正の回数を抑えつつ、イメージ通りのキャラクターデザインが完成する可能性が高くなります。依頼のポイントは、いかに頭の中のイメージをそのままデザイナーに共有できるか、といった点になります。参考画像などを使い、イメージを視覚的に共有するといいでしょう。社内で具体的なイメージが固まっている場合や複数のデザイン案を作ってもらう予算の余裕がない時にオススメの依頼方法です。

これといって具体的なイメージが浮かばない、絵は書けないしイメージと言われてもよく分からない場合には、デザイナーにお任せしてデザイン案を出してもらう方法もあります。自分では思いつかなかったアイデアや想像以上に優れたデザイン案を提案してもらえる可能性がある一方で、求めていたのと違う案が提示される可能性もあります。依頼のポイントとしては、こだわりたいポイントをいくつか伝えておくことと、ラフの段階でデザインの確認を入れることです。予算があれば、細かく指定した案とデザイナーお任せ案の2つを提案してもらうのがオススメです。

言葉だけでなく画像で共有

頭の中の仕上がりイメージをデザイナーに共有する場合、文字だけで伝えようとすると誤解を生みやすく、思うように伝わらない場合も多いものです。例えば、「かわいい犬のキャラクター」と言っても、「かわいい」という概念は抽象的で、その人の感性により頭に浮かぶイメージはそれぞれです。線画のシンプルなデザインから漫画風にデフォルメされたデザイン、手書き風の素朴なデザインなど様々なタッチがあり、色や犬種も様々あります。同じ言葉でも、依頼者とデザイナーでは別のイメージを思い浮かべてしまう可能性が高いのです。

そこで、文字による指定に加えて、視覚的にイメージを共有できる参考画像を用意するのがオススメです。言葉を尽くして細かく説明するよりも、1枚の画像の方が伝わる場合もあるのです。参考画像は1枚である必要はありません。そのままイメージ通りの画像というのはほとんどありませんし、既存のものと同じデザインを作ったのでは、著作権の侵害に当たる可能性も出てくるからです。イラストのタッチはこの画像を参考に、服装はこの画像の雰囲気で、ポーズはこの画像と同じといった具合に、複数の参考画像を組み合わせてデザインのイメージを伝えていけば良いのです。

参考画像の探し方

例えば、ネットの画像検索で見つけた画像のURLをデザイナーに共有する方法があります。モチーフ+イラスト、モチーフ+キャラクターなどのキーワードで検索すると、モチーフに関連したキャラクターやイラストの画像が出てきます。例えば、犬+イラストで検索すると、犬のイラストがずらりと並びます。その中にイメージに近いものがあれば、いくつかピックアップしておくといいでしょう。

イラスト+テイストを表すキーワードで検索してみるのもオススメです。例えば、女性用や子供用であれば可愛い・コミカル・デフォルメといったキーワードがありますし、家族向けであればシンプル・ゆるいといったキーワード、男性向けであればかっこいい・ワイルド・クールなどのキーワードで検索してみるといいです。求める雰囲気のイラストを見つけたら参考画像として提出し、こういうタッチで描いてくださいとお願いすればいいのです。

人間のキャラクターで服装や髪型を指定する場合は、ファッションカタログやヘアカタログ、インスタグラムや制服を着た自撮り写真なども、参考画像として使えます。

表情の違いでいくつかデザインのカットを依頼する場合は、イラスト+にっこりなどの表情を表すキーワードで検索すると、様々な表情が出てきます。

ポーズの指定では、理想のポーズの画像を見つけるのは意外と難しい場合があります。見つからない場合は、自分でポーズを取って、自撮り写真を参考画像として提出すると簡単です。

依頼内容と違うデザインが届いた場合の対処方法

依頼内容と違うデザインが上がってきた場合、なぜそのようなデザインにしたのかデザイナーに理由を聞いてみるといいです。単純に意思疎通がうまくいっていない場合もありますが、何らかの意図があってそのデザインにしている場合があります。キャラクターデザインの依頼は、慣れていないと難しく感じるかもしれません。デザイナーは専門知識を持つプロなので、分からない部分は遠慮せずに質問したり相談しながら進めていきましょう。

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