インタビュー

創作キャラクターの感情がこもった表情の美しい描写のイラスト! 増岡さまインタビュー

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増岡


KUAイラストレーションコース非常勤講師

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創作キャラクターの感情がこもった表情の美しい描写のイラストを描かれている増岡さん。
「深淵耽美展」の開催に合わせ、「深淵耽美展」の模様と増岡さんの魅力やルーツに迫るべくイラストの事だけでなく日常で影響を受けているものなど興味深い内容についてお伺いさせていただきました。

── 「深淵耽美展」の開催おめでとうございます。今回の「深淵耽美展」のテーマにつきましてご教示いただけないでしょうか?

静かなのに、それでいて、その深い美しさについ引き込まれてしまう…そんな新しくも奥深い魅力を持つ作品が集う珠玉の合同展覧会、です。

── 今回「深淵耽美展」のようなグループ展を開催されるのははじめてですか?

個人主催のグループ展に一度参加させていただいたことがあります。 私にとって初めての展示参加でした。

──「深淵耽美展」の開催にあたり、苦労したことや大変だったことはありますか?

今回はDiGARO様からのお声がけを頂いて開催させていただく運びとなりました。
私自身では「参加します」というお返事と必要な画像データ、コメントなどを提出させていただいただけなので、特に苦労したことや大変だったことはありません。

──「深淵耽美展」を通じて伝えたいことを教えてください

私の創作活動は自分の創作キャラクターを絵にするというところに軸足を置いています。今回展示させて頂くのはその中の二人をもとにしたイラストです。
それぞれの性格や関係性を感じて頂ければと思います。
また、液晶画面ですと絵の細部まで目を遣るというのが難しいと思いますが、印刷された絵になると細部の細かい処理が浮き彫りになってきます。
普段は液晶画面で見られることだけを意識して公開していますが、印刷されても味わえる絵であることは常々念頭に置いていますので、細部までじっくり楽しんでいただければ嬉しいです。


オウムが吼える。君の声を聞きたいのに

──増岡さまのイラスト、色使いだったり表情がすごく魅力的なのですが作品を作る際に、これまでにインスピレーションを受けたり、モチベーション維持やアップになる事柄があれば教えてください

自分自身の中で処理しきれなかった思いを、言葉で表現するのは難しいです。
「言葉で表現」というのは、日常会話レベルのことです。
ダイレクトに自分に起きたことを説明して、その結果感じたことを伝えても、客観的事実と自分の感覚が受け取った主観的事実の食い違いもありますし、第三者にすべての理解を得るのが難しいという気持ちが小さい頃からありました。
なので私は小説という、誰もが自分の身に起こったことのように体感できる大きな文脈を持った媒体を通して感情を表現していましたが、最近はより多くの人に届けられるイラストを使って表現するようになりました。

表情に関しては創作キャラクターの感情や性格を表現するということをずっと意識しています。
本人が自分の内側にあるものをどのように表出させるかという性格の違いによって同じ表情でも意味合いや感情が変わってきますし、逆に同じ感情や意味を表現しようとしても表情は人によって変わってきます。
不特定の人間ではなく、特定のキャラクターを繰り返し描くことで、複数のイラストを通してそのキャラクターが浮き彫りになること、単一で見た時と複数を合わせてみた時とでイラストから感じるものが変わること、それを体感して欲しいというのがモチベーションになっています。

色使いに関しては、時代の流れと訓練かなと思います。
私は、中学生の頃肌色を作ろうとして作り直しを重ねてパレットを絵の具の海にしたくらい、色を理解していない子でした。
イラストをカラーで描くにあたって、現実の色がどうなって人体には生物学的にどう知覚されているかということを調べ、今流行っている色使いがどういうものかというのを研究して取り込み、後は自分自身が心地よいと感じる色彩でまとめていたら今の色使いになりました。


──今までの作品の中で一番思い出深い作品を教えてください

毎回最高のイラストになるように、ということを考えて描いているのでどの作品も同じくらい思い出深いですね。 自分の創作の転機を運んできてくれたイラストであればいくつかありますし、今の自分があるのはこの絵のお陰だというのもあるんですが、それは個人的には「作品」というものではないので挙げられないです。ただ、珍しく集中して一気に描き上げたということは覚えているので、その集中と気持ちを忘れないようにしたいですね。

──1つの作品を作るのにどのくらいお時間がかかるのでしょうか?

簡単なものですと20時間ほどですが、だいたいは50時間からかかっていると思います。場合によっては100時間以上かかっていることもあると思います。一度計測しようとしましたが80時間を超えた辺りで嫌気がさしてやめました。
日数で言うと頑張って3週間ほどで描き上げられるようにしています。

──日頃から心がけていることや大切にしていることはありますか?

睡眠不足で絵を描くと効率が悪いので、寝不足が溜まり過ぎることはないようにしています。
後は自分の取り柄や持ち味が何なのか、自分にできることは何かを考えて、絵に活かしていくことを意識しています。

──どのようなツール(PC/iPad/Illustratorなど)を使用して作品を作られていますか?

デスクトップパソコン(Windows)とペイントツールSAIをつかって描いています。 半年ほど前までは板タブでしたが、今は案件でいただいた液タブで描いています。

学生服

──作品を作るうえで日々のルーティンワークはありますか?

帰宅して晩御飯を食べて少し体力を回復させてから深夜絵を描く、と言うのが強いて言えばルーティンでしょうか。
作業中に甘いものを食べてしまうのと眠気が酷いとそれがより加速してしまうので控える方法を探しています。
休日は最近体力切れで日中は寝ていることが多いですね。

融ける

──お仕事の依頼はどうやって受けているのでしょうか?

今のところは、私のSNSを見られた方からメール等のご連絡を頂いて、というパターンだけですね。自分から営業を掛けたりというのはないです。本当はするべきだと思うんですけど。

黄泉平坂の夢

──お仕事を受ける際に気をつけていることはありますか?

自分ができるかどうかはあまり考えないようにしています。
依頼のお声がけを下さる方は私のSNSを見ていらっしゃいますし、私ならできるだろうと思って依頼をしてきてくださっているので、それを信じてチャレンジさせて頂いています。
また、クライアントが求めているものが何か・どういうものかというのは意識しています。
後は全力で絵を描くこと、自分ができる技術を提供すること、です。

brackish

──今後やってみたいお仕事や目標などはありますか?

書籍の装画やパッケージイラストなどできればうれしいですが、どんな形であれ私の絵が役に立つのであればさせて頂きたいです。

──「深淵耽美展」の一番の見どころにつきましてご教示いただけないでしょうか?

私と一緒に参加される絵描きさんのイラストが大変センスと才能に溢れてすばらしいのですが、それぞれのイラストに込めた世界観や技術を合わせて見て頂けるので単一作家の作品を見るよりも多角的にイラストを楽しめるのではないかと思います。

今回インタビューさせていただくにあたり「合同展」にお邪魔させていただきました。

合同展は3/6(日)まで開催しております。行こうか迷ってる方いらっしゃいましたら、掛軸のすてきな表装などwebで見る感じとはまた違う新たな発見などそこでしか体験できない空間が確かに存在しますので、ぜひ足を運んで体験してみませんか?

DiGARO合同展「深淵耽美展」
会期 : 2022年2月19日sat~3月6日sun 11:00-20:30
会場 : 有楽町マルイ 7F
入場料 : 無料
主催 : DiGARO

参加メンバー
増岡 https://twitter.com/libs920
ゆいあい https://twitter.com/yuiaip
お と https://twitter.com/oto_3046/

増岡さんのオリジナルグッズはオリラボマーケットで発売中

オリラボではオリラボマーケットではクリエイター支援の一貫として「展示会サポート」を行っております。

  • 展示会のレポート・インタビュー記事の作成(※東京都内限定)
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